料理を作ればサラリーマンのうつ病は治せる!

2017年に定年退職した元サラリーマンが、自分のうつ病体験を元に「うつ病から自力で回復するためのリハビリテーション方法=料理を作ること!」について、思った事・できた事をあれこれ語ります。

料理を作ればサラリーマンのうつ病は治せる! 【不定期連載 第12回:調味料を揃えましょう】

 「どんな料理を作るか(食べるか)」と考えるとき、食材を何にするかは当然大事ですが、どんな料理にするかということは、「どんな味つけにするか」とほぼ同義であり、どの調味料を使うかが大事になってきます。

 私の場合和風の煮物が多いので、中心になるのは、①ほんだし・②日本酒・③みりん・④醤油の4点セットです。(この順番に使います)

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和風の鉄壁カルテット

ほんだし

 本当は、鰹節を削って出汁を取るのが本式であることは、十分わかっているのですが、やはり毎日のことであり、なかなか維持できません。そこで味の素さんです。

 ほんだしには調味料や塩も入っているので「邪道」とは思っていますが、そこは長年に渡ってアミノ酸グルタミン酸などの研究をしている専門メーカーです。こんなに手軽においしくなるものを使わない手はありません。

 競合品で調味料を使っていないものもありますが、そうすると結局塩で味を補強することになり、結果として塩が多くなってしまいます。いろいろ試してみた結果、やっぱりこれが一番いい味になります。 

日本酒

 昔、知人の紹介で相撲部屋の朝稽古を見に行ったことがあります。一通り稽古が終わった後、力士の皆さんの食事と一緒にちゃんこをご馳走になり、メインの鍋ももちろんおいしかったのですが、箸休めのキンピラ牛蒡が信じられないほど美味だった記憶があります。しかしそのキンピラは、日本酒の匂いがプンプンしていました。

 出汁ももちろんですが、何といっても良い清酒を使っていたのでしょう。おそらく普通に飲むための、大吟醸クラスのお酒だったのではと思います。相撲部屋ですから、タニマチさんからの寄付もあるでしょうし酒の質にはこだわりがあるのでしょう。私は「使う酒でここまで違うのか」と驚愕しました。

 もちろん庶民の家で、毎日そんな贅沢はできませんが、一応、なるべく良いものを使いたいですよね。そこで気にしたのが金額と原料です。

 まず「料理酒」として売っているものは安物ばかりでおいしくありません。いろいろの値段の清酒を試してみた結果、最近愛用しているのは「黒松白鹿・純米」です。

 原料は米・米麹のみとなっており、多くの製品で使われる「醸造用アルコール」が入っていません。今は「醸造用アルコール」=悪い添加物というのは間違った思い込みであるとのことで、米だけだからといって、それだけで良いものと思い込むのも短絡のようですが、「醸造用アルコール」とは、とうきびなどを原料にして作られたアルコールで、主に焼酎に使われ、アルコール分の調整と香りづけが狙いとのことです。

 それ自体悪いこととは思いませんが、私の場合、直接飲むことではなく、料理酒として使うのが目的です。「醸造用アルコール」が入っている銘柄は、煮込んでるうちに甘みが分離するというか味が変わってくる気がしており、いろいろ試しているうちにこの銘柄に行きついたというわけです。 

みりん

 本みりんを使います。これは宝かマンジョウの2択しかありませんね。砂糖だと甘すぎることが多いので、甘みはみりんが主です。 

醤油

 醤油はこだわれば切りがなくなりますので、あえて一番癖のない慣れたものを使います。キッコーマンかヤマサですね。これはスーパーの特売ものが中心です。

 

 味付けのバランス

 この鉄壁(鉄板)のカルテットがあれば、たいていの煮炊き料理の味付けはまかなえます。筑前煮、キンピラ(牛蒡/蓮根)、肉じゃが、里芋の煮っ転がし、煮魚、ブリ大根、豚の角煮・・・。etc.etc.

 使うバランスも難しくありません。始めにほんだしを入れますが、好みによって昆布でも出汁を取ります(昆布は1本を半分にして鍋に入れ、ぬるま湯状態に5分くらい漬け、取りだして結んで一緒に煮込みます)。

 味付けは、まず「酒:1、みりん:1、醤油:1」を基本中の基本にすれば簡単です。それぞれ「計量スプーン」を使って、少しづつ計りながら使いましょう。TBS-TVの東京マガジンの「トライ娘」みたいに、計らずに目分量で醤油をドバドバ流し込むのは絶対にアウトです。

  あとは食材の量や状況によって、その時の気分により「塩っぱくしたいのか甘めにしたいのか」によって、強めたい味を追加して好きなようにバランスを変えて行き、ご自身やご家族の「好み」を探って行けば良いと思います。

 煮物の味付けは、全然難しくありません。

 

ではまた。