料理を作ればサラリーマンのうつ病は治せる!

2017年に定年退職した元サラリーマンが、自分のうつ病体験を元に「うつ病から自力で回復するためのリハビリテーション方法=料理を作ること!」について、思った事・できた事をあれこれ語ります。

料理を作ればサラリーマンのうつ病は治せる! 【不定期連載 第8回:失敗料理の反省をしよう】

 たまには失敗策も発表しないと、嘘くさいですよね。連戦連勝なんてできやしません。それなのに成功した時しか発表しないなんて、見栄っ張りでしかないし。

 えー、今回はこんな結果になりました。

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失敗作:ハンバーグプレート

皿に盛っているのは

  • 豚肉ハンバーグwithとろけるスライスチーズ
  • 目玉焼き
  • ナスと玉ねぎ炒め
  • ポテトフライ(冷凍食品をトースターで温めたもの)
  • なんちゃってデミグラスソース(固形ビーフシチューミックスをハンバーグの残りの油と湯で溶かして長ネギを入れたもの)

 以上です。

  味はそれほど不味いわけではないんですが、どう見てもやっつけ仕事の結果、見るからに食欲が減退します。食べてるうちに「もういい」って思いました。(それでも自己責任で全部食べましたが)

 

 こういう場合、絶対に必要なのは「問題点の分析」です。P(プラン)→D(ドゥ)→C(チェック)→A(アクション)のCですね。自分の能力の点検をしましょう。 

◆現象面の問題点

  • 一皿に盛り付けすぎ(付け合わせの量が多すぎ)
  • ハンバーグの焼き方が不均一(表面は焦げがあるが中心が一部生焼け)
  • 目玉焼きの黄身が全く固まっていない(タイミング)
  • 黄身が割れて流れている(手先が不器用)
  • ソースの量が多すぎ(目分量がいいかげん)
  • 脂っこい(たぶんカロリー高すぎ)

◆その原因としては、

  • つい「あれもこれも」と、食べたいものを全部作ってしまった
  • 作るものが多くて手順が複雑になり、一つ一つの作業が雑になってしまった
  • 作ったものをそのまま全部盛ってしまった

  だいたいこんなところでしょうか。こういう結果を招いた原因として、その行動を取るに至った事情があり、更にその裏に、そんな行動をとる「癖」=精神的な原因があります。それは、

  •  「この料理はこうでなければ」という固定観念にとらわれすぎている
  • 自分の力量や時間制限などの前提条件の認識が甘い(「なんとかなる」という根拠のない自信)
  • 失敗を正しく捉えられない(受け入れたくない=心のゆとりがない)

 

 結局、「謙虚」であるはずの自分の裏の裏には「完璧主義」が潜んでいるのだと思います。自分は完璧でありたい(=完璧でなきゃいけない)と思うから、目の前にある失敗に対して、つい目を覆いたくなります。しかしもしこれを公表せず無かったことにしてしまっていたら、それは病的であり、常態化していたら重症です。 

 「失敗したくない自分」と「失敗する自分」とのギャップを受け入れることができず放置したままにしていると、それがやがて無意識の自信喪失につながり、うつに発展して行く危険性があります。

 どんなに受け入れられなくても「失敗」は現実であり、それを正面から受け止め「自分を許す」ことで、うつの原因となる「病的な完璧主義」から脱却する一助になるはずです。

 しかし、これが社会的に大きな影響を与える場面であったら、周囲への影響度も自分の感情に対するショックも大きいですよね。だからこそ、人に迷惑をかけない・家庭の中だけで済ませることができる、毎日の食事の中でこれを行ってみましょう。

 人間は失敗をする生き物であり、生き物である限り完璧はあり得ません。

 いつでも失敗を公表し、周囲の人を巻き込んで一緒に自分を笑うくらいの自虐癖を持つほうが、日常的に適度にガス抜きができて、健全な精神状態を保つことにつながると思います。

 料理を作り、「ひどい失敗だ」「なんて不味いんだ」と笑い飛ばしながら、穏やかに自分を分析し小さな反省を積み重ねて、自分の「癖」を細かく認識してゆくエクササイズを行ってみましょう。ここでは認識すれば良いだけで、無理に修正したり改善したりする必要はありません。人間の癖は、そう簡単に治るものじゃありません。

 ただ、「自分にはこういう癖がある」ということを認識して、そこからくる現象面の弊害を予想すること、その弊害を抑える工夫を考え、それを次回のA(アクション)やP(プラン)に、少しでも反映させて行きましょう。それを家庭の中で小さく細切れに試してみて、少しづつ身に着けてゆきましょう。

 あせらず・無理せず・少しずつ進めることが大事です。

 

ではまた。